Room No.031    「走らせ方とセッティング」

みなさん、お久しぶりです。

久しぶりのタメ部屋の更新です♪

今回は、自分のクルマを速く走らせる時の考え方(方法)と、それに伴って煮詰めていくセッティングの仕方のお話です。といっても、あまりにも複雑な話になっても困りますので、解りやすく今回はブレーキングを例に挙げてお話します。

 

例によって、「ちょっと・・」というスタンスでお話するつもりですが、こういう話はついつい読まれる人によっては勘違いをしやすいテーマですので、また、疑問なことがありましたら直接お尋ねくださいね。

 

さて、私は仕事柄、色々な人に乗り方やセッティングのアドバイスをします。その中で、例えば「あのコーナーに入る時に、ブレーキングが強すぎる」とか、「ブレーキングを我慢し過ぎ」とかいう場合があります。

前者の場合は、ブレーキングの動作そのものが強い場合で、次に続くアドバイスは「ガツンとペダルを踏まないで、もっとググ〜〜っと踏みましょう」とか言います。また、「もう少し手前から・・」と言う場合もあれば、「踏むポイントはいいので・・」と言う場合もあります。

で、実際に、そのクルマに乗ったときに、自分が考えた強さでブレーキを踏んだら、めちゃくちゃ良くブレーキが効いて「およよ〜〜〜〜!」なんてこともあります(笑)。

反対に、ちょっと踏んでも思ったとおりに減速をしないので、つい思いっきり踏んでしまう場合もあったりします。

外から見て感じたことを表現するのに、実際のクルマの状況が解らないと、かなり勘違いをさせてしまうアドバイスになってしまったりするのです(汗)。

さて、良く効くブレーキの場合は、「軽く足をペダルに乗せたくらいのブレーキングで・・」となります。初期制動が悪い場合は「もう少し、しっかりと効くブレーキパッドに交換しましょう」となります。ここで、根本的にアドバイスに違いがでてくるのです。なぜなら制動が悪いブレーキパッドでは、手前から思いっきりブレーキをかけなければならないのでペダルコントロールがし難いからです。もちろん、あまりにも初期制動が強過ぎてブレーキの強弱が付け難い場合もちょっと・・です(私的に)。

乗り方で何とかなるのか?セッティングを変えたほうがいいのか?ここが、みなさん1番悩むポイントだと思います。

ただ、一般的に、そうコロコロと色々なセッティングを変えることはできませんよね?お金も時間もかかります。

なので、まずは自分が運転の方法を変えてみて、どれだけクルマの動きが良くなるのか?となるわけです。

それには、自分ができない操作を、できちゃう人の真似をするのが1番です。

しかし、ここにも大きな罠が待ち受けています。自分よりも運転が上手い人ができるからといって、自分がその運転を真似をしようと頑張っても物理的に無理がある場合、結局は返って遅くなったり失敗しちゃうこともよくあることなのです。

例えば、サイドターンなんかでは、原因がドライビングポジションにあったり、単純に腕力であったりね。

これ等は、できる範囲でクルマ側で対処していかなければ、なかなか思ったとおりに走ることができません。

腕力が無くてドラポジが凄く前な女性ドライバーの方に、毎日鉄アレイで筋力を鍛えなさい!とアドバイスしても、1年くらい続けないとその効果はなかなか現れてきませんよね。しかも、現れたとしても男性に比べたら力不足は仕方がないことなのです。現に今まで「私は腕力には自信があります!」という女性ドライバーと腕相撲すると私は指1本か2本で十分だったりします。

でも、確実に筋トレをすれば効果は現れます。でも、それだけじゃ足りないんです。クルマ側でも、できるだけ小さい力でサイドターンができるように工夫しなければなりません。

ドラポジもできるだけ見直す必要があります。身体が動かない小さめなフルバケも必要です。

小柄な男性でも同じです。物理的に無理なことを強引にしようとしてもなかなか成功はしません。

そのような状態で練習しても速く走れるようになるまでにはとても時間がかかってしまいます。

で、まずはクルマ側でなるべく対策をして、後は乗り方を工夫するというのが一般的な方法なのです。

しかし、ここにまたまた罠があるのです。あまりにもクルマ側に頼ると、乗り方の工夫ができなくなってしまうわけです。サイドターンも取り合えずどのような状況でも回れるようになると「もっと速いターン」の工夫が難しくなってしまいます。あまりにも良く効くブレーキパッドのお蔭でブレーキングの工夫もできなくなる恐れがでてきます。

まあ、すべてがバランスなわけですが、この解りきった罠に填まる人が非常に多いのも事実です。

すべてのコースで、すべての状況下でベストなセッティングを出すのはプライベーターには、とても難しいことです。

でも、すべての状況下で85%以上、満足のできるセッティングは意外と簡単なんです。みなさん90%以上を望んでしまうので難しく考えてしまうわけです。

85%満足できたら残りの15%は走らせ方で十分に補えるし、またそれによって低速コーナーから高速コーナー、スラロームからターンまで自在にこなせるようにもなるんだと思います。

 

さて、次に(今回は話が長いです!笑)1番前に戻って「ブレーキングを我慢し過ぎ」というパターンです。

これは、基本的にはブレーキセッティングとはちょっと分けて考えてください。あくまでも現状のセッティングがある程度バランスされている状態を前提として話を聞いてくださいね。

「ブレーキングが遅れる」ということと「ブレーキングを我慢し過ぎる」ということはクルマの置かれている状況としては同じですが、ドライバーの運転の仕方という観点ではちょっと違いがあります。

前者は何等かの操作上のミスやコースの読み間違いによるものが原因で、ようするに「ミス」と本人が解る状況です。

しかし、後者の場合は本人はこれで良い!と思って操作をしている状況なので、その操作でクルマが速く走れると勘違いをしているということなのです。

まあ、当たり前と言えば当たり前ですが、速く走ろうとするとギリギリまでアクセル全開で加速してきて、「まだまだ〜〜〜!ここだ!!」というポイントでブレーキングするわけです。それを、もっと手前からブレーキを踏め!と言われても、ピンときませんよね。

自分では、解っているので手前からそっとブレーキングしてるつもりなのに、「もっと手前からジワ〜〜っとブレーキをかける」と言われても、「え〜〜?ほんとに〜〜〜?」と思ってしまいますよね。

でも、ほんとなんです!(笑)

当然、ただ、そ〜〜っとペダルを踏むわけではありません。しっかりと荷重をかけたいタイヤに荷重をかけながら、しかも荷重の移動を感じ取ってペダルを踏む力を決めているわけです。荷重がかかっていなければコーナーリングスピードは落ちてしまいます(落とさなければ曲がらない)。それでは、まったく意味がありません。

より速いコーナーリングをするために4本のタイヤのグリップ(特にアプローチではフロントタイヤのグリップ)を高めるように荷重をかけるわけです。当然、減速も同時に行うわけです。その2つのバランスが悪ければコーナーリングは失敗(遅くなる)となるわけです。

で、その失敗の状況は必ずクルマが教えてくれます。アンダーが出てステアリングを切り足さなければならなくなったり、急にテールがスライドしてトラクションが逃げちゃったりね。狙ったラインから大きく外れてしまったり。

さて、ここで、もう1つの罠が!

それは「狙ったライン」が自分のクルマ&タイヤに合っていない場合です。

それでは、やはりどんなに上手く荷重移動をコントロールしても、より速く走ることができなくなりますよね。

「それなりの走り」になってしまいます。

これは、結構上級のドライバーに多く見られる状況です。

 

さて、以上のことを総合的に判断すると、より速くクルマを走らせる方法とは!

「しっかりとラインを読んで、そのラインをしっかりとトレースできる荷重移動を、なるべく速い速度で(時にはしっかりと抑えて)正確にコントロールできる操作と、それに答えてくれるセッティングを施す」となるわけです。

しかも、これはブレーキングでの話しです。

これにステアリングワークやアクセルワークが加わってくるのです。

こうやって考えると、やっぱりドライビングとセッティングって、めちゃくちゃ奥が深いと思いませんか?

ドライビングだけをとってみても「もう限界!」と感じたことが、ほんのちょっとしたラインの修正や荷重移動の仕方で「あれれ?」というくらい、まだまだ先が見えてくることがあるのです。

今まで覚えてきたことを忘れずに、時にはそれを否定して新しいことに挑戦してみることが大事なのです。

100通りのセッティングを試すことは容易ではありませんが、100通りの操作を試すことは意外と簡単にできるものです。

ただし、いきなり100通りは無理ですよ。何事も1歩1歩、1つ1つが大切です。

気がついたら、ほら!もう半分以上できちゃってる!なんてね♪

 

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