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前の部屋では、減速する為のフル・ブレーキングについての話をしました。この部屋ではそのフル・ブレーキングの直後に待ち受けているコーナーリング・アプローチに於ける2つのブレーキングについて、ちょこっとお話ししたいと思います。
まず、この2つのブレーキングはフル・ブレーキングによってタイヤのグリップが100%減速の為に使われている状態(そのままステアリングを切ってもアンダーがでて曲がらない状態)でのアプロ−チが前提となります。たとえば、アプローチに入る時に十分にスピードが落ちていればステアリングを切るだけで車は曲がってくれるので、この2つのブレーキングの必要はなくなりますよね。まあ、自分で十分に曲がれると思ってステアリングを切っても、「あれ〜、まがんね−!」なんてこともよくあることですが…。
さて、本題にはいります。2つの内、1つ目の「より積極的に車を曲げる為のブレーキング」からいってみましょう。これは特に、滑りやすい路面(もちろんダートやウェット路面などメチャ滑る路面も含みます)でよく使うブレーキングで「そのままではフロントがインに入って行かない状態」でリヤを故意に滑らすことによって車をインにむけドリフトしながらアプローチするきっかけを作る為に使います。具体的な動作を簡単に説明しますと、まずオーバースピードでフル・ブレーキングに突入します、そのままアプローチしてもうまくインにつけないくらいのスピードです。そしてアプローチに入る(ステアリングを切込む)ちょっと手前で少しブレーキを緩めてフロント・タイヤのブレーキングの為に使っている100%のグリップを85%くらいにします。あまりスピードがのってこないコーナーの場合は初めから85%くらいのブレーキングで進入します。そして残った15%のグリップを使ってフロントをインにむけてやります。そしてフロントがインに入った瞬間、もう1度100%のプレーキングをくれます。そうすると、リヤ・タイヤにフロントがインに入った事により外へ飛び出そうとするGがかかってくるので、100%プラス横Gの荷重がかかりリヤ・タイヤがズルズルと滑り出しドリフト状態になります。あとはアプローチの部屋で話したように「曲がって〈滑って〉いくとクリッピングにつく」ようにスライドをコントロールしてあげれば良いわけです。なになに、ドリフト・コントロールがうまくできないから、そんなブレーキングは関係ないって?い−え、ドリフトの練習なんて、このブレーキングの練習をしていれば自然に出来るようになっちゃいますよ。だってサイド・ブレーキをつかって無理やりスライドさせたり、パワー全開でホイールスピンさせてスライドさせてもタイヤのグリップをわざと落としてるだけで、けっして速く走ることにはつながらないと思うよ。タイヤもメチャ減るしね。でも、滑る路面でスライド・コントロールを身に付ける練習にはなるからボロいタイヤでやってみるのはいいかも(でも、絶対に普通の道でやっちゃだめですよ!なぜだか分かるよね)。あと、このブレーキングに忘れてはいけないのがサスペンションとブレーキのセッティングです。あまりアンダーが強いサスペンションや先にフロント・タイヤがロックしてしまうようなセッティングは論外としても、すぐにリヤ・タイヤがロックしてしまうブレーキも、ただ限界が低くなるだけでGを自由にコントロ−ルするブレーキングの練習にはなりません。バランスのとれたセッティングで練習することが大切なのですよ。そして初めのうちはウェット路面やグリップの悪いタイヤ(4本とも)で練習すると早く車とタイヤの状態を把握できるようになりますから是非お試しください。
さて、さて、ここまで話してたらちょっと眠くなってしまいました(もう歳には勝てません!?)。残りの「よりスムーズにタイヤに荷重をかけてやる為のブレーキング」は次の部屋でお話しします。それでは、おやすみなさい。
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